自動車保険の口コミ

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今から50年程前、私がまだ17歳の工業高校生の頃でした。電気科で電気工事を学び、電気工事士の資格を取得すると共に、当時16歳以上で受けられる軽自動車の運転免許も取得しました。卒業したら買おうと決めていた車の購入資金を貯めるためにアルバイトを続けてきましたが、その最後が電気工事店での仕事でした。就職も決まり、卒業までの期間でのバイトは電気工事士の有資格者でなければ出来ない仕事、ではない簡易作業ばかりでとても退屈でしたが、その現場であったスーパーマーケットの電気工事が完成に近づく頃「これでバイト代が入り、目標の車の頭金が揃う!」との確信で早速ホンダの販売店に行き、憧れの「N360」を注文しました。人気があった車種だけに在庫が心配でしたが、希望の赤色については1週間以内に納車できるとのことで思わず口元が緩んでしまいました。1週間後は丁度スーパーマーケットの開店の日と同じでしたが、その時点ではもう仕事は無いだろうとの思いで納車日をその日に決めたのですが、翌日にバイト先から「何も起きないはずだが念のために開店の日に一人で立ち合ってほしい」そしてその後でバイト代を支払うと言われてしまいました。赤いN360の納車日、そう、スーパーマーケットの開店日の朝、一日の予定を次のように決めていました。@バイクでスーパーマーケットに行き開店立ち合いをする。Aその昼休憩時にバイクで戻り、家の近くの店でN360の納車を受ける。BN360でスーパーマーケットに戻りバイトを完了する。 予定通り@とAを実施し、鼻歌交じりでピカピカのN360を運転しながらBに向かいました。このままどこかへドライブに、との思いを抑えてスーパーの駐車場に車を止め、後ずさりをしながら何度も赤いN360を眺めながら店内の配電盤の所へ向かった時でした。「電気屋さーん」とスーパーのスタッフが私に近づいてきて「どこへ行ってたのですか、先ほどブレーカーが落ちて店内が暗くなったのですよ!」と・・・私が時間を見ると昼休憩を30分もオーバーしていました。「何も起きないはず」がこの時に起きてしまったのです。そして最後にやっと電気工事有資格者でなければ出来ない仕事が発生したのですが、そこにはそんな喜びなど全く無く、自信の無さからの不安で一杯になり迷わず電気工事店に電話をして指示を仰ぎました。早速駆けつけたプロの電気工事士が迅速に処置をした後に、1.5時間もの不在に対して怒鳴りつけたのは言うまでもありません。それでもその理由を知った彼は、帰りがけに「そのN360カッコ良いね、大切に乗りなよ!」と笑顔で手を振ってくれました。その後の50年間で17台の車を乗り換えてきましたが、あの初めての4輪車の納車日の事は今でもはっきりと覚えている思い出の一台です。